【みんなの手で、未来づくり大作戦】2024-常設展示-小千谷市長
みんなのてで みらいづくりだいさくせん 2024 じょうせつてんじ おぢやしちょう小千谷の文化財を受け継ぎ未来につなげる人たちの、手と声を、聞き取り調査をもとに紹介します。
小千谷市長
2024‐常設展示① 歴史や文化は未来につながる大切な道しるべ 宮崎悦男(昭和41年生まれ、令和4年11月29日に小千谷市長に就任) 《画像は近日公開予定です お楽しみに!》
①その活動で大切にしていることは何ですか?
歴史や文化はこれまで人が歩んできた道であり、未来につながる大切な道しるべだと思う。 自分は学生の頃は歴史とか文化にそれほど興味がなく、年表を覚えて何の役に立つんだろうと思っていた。でも、幕末や明治維新に興味を持って本を読んだときに、歴史には人が歩んできた証が地層のように蓄積されていて、未来への道しるべになることに気付いた。 特にそれを感じるのは、戊辰戦争から明治にかけて小千谷が果たした役割やまちが焼け野原にならなかった理由、そして日本初の公立小学校ができた経緯。そこの背景には、小千谷の人々が持つ他人を思いやる気持ちとともに、小千谷縮の生産によって積み上げてきた経済力がある。 小千谷縮は、雪国だからこそ生まれた産業。雪深い風土や気候のおかげで小千谷縮が生まれ、それを分業しながら作ることで、ともに支えあう精神と人間性が育まれていった。このことが、みんなで協力して戦災を免れた戊辰戦争の歴史や、未来を担う子供たちのために公立小学校を作るという思想につながっていく。 小千谷の人が持つ、誰でも分け隔てなく助ける心根の優しさ「利他の精神」は、長い歴史の中で時間をかけ熟成された独特の文化だと思う。「知行合一」という言葉があるけど、蓄積されてきた様々な歴史や文化から学ぶことで、自分が行動するための道しるべにしていきたい。
②その活動でもっと取り組みたいことは何ですか?
歴史や文化は、人が生きていくための羅針盤になると思う。人生の中で、生きがいにつながったり、悩んだときの原点になったり、新たな産業やまちづくりの方向を示してくれることもある。 私も人生に悩んだとき、昔の人たちはどう解決したのかと先人たちが歩んできた道を深った。そこで大義を立てる意味や行動を起こす時の思いを知り、すごく参考になった。行動を起こす時というのは案外孤独で、一人で決断することも多いから、自分にとっての大切な羅針盤になった。 未来を担う子どもたちにとっても、過去から学ぶことで、小千谷っていいまちだと誇りを持ったり、生きる活力を得たり、人生の原点を確認したり、そういうことができる「場」になるように、小千谷の歴史や文化を残し伝えていきたい。
③小千谷の好きなもの、ことは何ですか
人そのもの。 小千谷の人が持つ「利他の精神」、自分のことだけではなく他人を思いやる気持ちは、とても豊かで頼もしく、すべてを受け入れることができる懐の広さがある。そんな心を持った小千谷の人そのものが宝だと思う。
④未来の小千谷の人たちに伝えたいことは何ですか。
小千谷の歴史や文化には、先人たちが残してきた、生きていくうえで大切な道しるべがたくさんある。それを感じ取って、皆さんが歩んでいく上での参考にしたり、悩んだ時に原点を確認したりして、人生を豊かにしていってほしい。
(2024年9月)