小千谷縮・越後上布
- 指定区分
- ユネスコ無形文化遺産
- 指定年月日
- 2009年9月30日
小千谷縮・越後上布は、主に小千谷から魚沼地方で生産される麻織物です。この中で独特の「しぼ」を加えたものが小千谷縮、平織りのものが越後上布と呼ばれます。 麻糸や麻織物は、古来より魚沼地方の特産品でした。寛文年間(1661~1673年)に堀次郎将俊が、それまでの麻織物の製作方法に改良を加えたといわれ、この技術が現在に続く小千谷縮・越後上布の製作技術につながっているといわれています。 江戸時代には、江戸や京都など大都市での需要に応え、小千谷縮が大量に生産・出荷されたことで、商業都市・小千谷の主要産業として長らくその繁栄を支えてきました。そして、その流通に伴って様々な人々や文化が交流することで、この地域特有の文化の数々が生み出されています。また、小千谷縮の製作に用いた紡績道具の金属部品加工技術が、現代の主要産業である鉄工業に発展するなど、小下谷縮は小千谷の産業・文化の基礎を築いたといえる存在です。 製作の工程は、原料である麻(からむし)を口と爪先を使って細かく裂いて作る糸づくりから始まり、緋くびり・染め・織り・さらし・仕上げ等の多くの段階があります。これらの技術は、昭和三十(一九五五)年に日本の染織として第一号となる国の重要無形文化財に指定されており、平成二十一(二〇〇九)年九月三十日には、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録されています。
小千谷縮・越後上布
小千谷市ホームページ