小千谷駅への道は一日にしてならず【小千谷アルバム】
おぢやえきへのみちはいちにちにしてならず おぢやあるばむ【小千谷アルバム】は小千谷の古い写真の紹介と、その撮影した時の場所や時代などの情報を推定する取り組みです。
東小千谷:【昭和20年代】
小千谷駅前の道普請、路床・路盤を人力で一生懸命敷き詰めている様子をおさめた一枚である。現代であれば、ダンプカーで砂利を運び、バックホーで敷きならし、ロードローラーで転圧を行うものである。写真の中には、リアカー、スコップ、丸太・蛸が見られる。この中でも特に苦労する作業が、リアカーによる石の運搬であろう。小千谷駅前の通りは自動車に乗るとほとんど気がつかないが、信濃川に向かって長い傾斜が続いている。当時石のほとんどは信濃川河床にて採集しなければならないだろう。リアカーの周りで談笑している様子は、決して仕事の手を抜いているのではなく、600mの長坂にて一生懸命大量の丸石をリアカーで積み上げた人々の安堵、と見ることでより一層感慨深いものがある。駅前という大街道であっても、一人ひとりの人間の苦労によって造られ、現在でもその道が使われ続けていることに驚きと感謝がたえない。
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