斧って何に使う道具だっけ?『打製石斧』【2024-常設展示】
おのってなににつかうどうぐだっけ だせいせきふ 2024 じょうせつてんじ斧といえば何に使う道具ですか? ほぼすべての人が「木を切る」ということでしょう。 打製石斧は打ち割っただけの斧で、磨製石斧との大きな違いは磨いていないのでゴツゴツしていることです。実際に木こりに使うと刃こぼれも非常に多く、使うたびに減っていきます。 こんな斧何に使うんだ、と思いますが、縄文時代の遺跡からは大量に出土します。
大量に出土ということは、大量に使われたと言われています。 どうしてこんなに残っているのか。といえば、生きる行動でとても必要だからです。 何に使ったか探るのに一番わかりやすいのが、「刃」の部分です。 刃を見るとどうでしょう。斧全体に比べて刃の部分は滑らかになっていることがわかります。 また少しだけですが、光り輝いているように見えます。 この変化は、使用した痕跡を示しています。
最もこの痕跡を残す作業は「土を掘る」という動きと考えます。 磨製石斧は柄に付けやすいように四角く丁寧に仕上げられています。 一方で打製石斧は柄につけるにはあまりにゴツゴツしています。 これはどちらかというと、手で「握りやすい」ように作られてるようです。
これを総合して考えると以下の使い方が想定されています。 ・ 竪穴住居をつくるために、大量に穴を掘る。 ・ 貯蔵用のために、穴を掘る。 ・ お墓を作るために、穴を掘る。 ・ 山芋など食べるために、穴を掘る。 というように縄文時代の食と住に関わる大切な作業に使う道具です。 このため、大量に作られ、大量に使われたのです。
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