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床硬化面は小千谷市内においては初の検出例【市民学芸員体験講座】第26回

ゆかこうかめんはおぢやしないにおいてははつのけんしゅつれい しみんがくげいいんたいけんこうざ だい26かい

「学芸員の仕事は、実に様々。資料の収集、保管、展示をして、さらに講演まで!」 「そんな学芸員の仕事を気軽に体験し、小千谷のまだ見ぬ魅力を一緒に発見しましょう!」 と、そんなことで始まった【市民学芸員体験講座】も2年目に突入。 活動報告や参加者の感想などをご紹介します。

市民学芸員
Published on September 3rd, 2025(Updated on November 27th, 2025)

第26回 遺跡調査概論⑥「大明神遺跡~発掘調査中の縄文時代大規模集落を学ぶ~」 (2025年6月28日実施)

調査を始める前にラジオ体操

床硬化面は小千谷市内においては初の検出例【市民学芸員体験講座】第26回

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調査を始める前にラジオ体操

使用する道具

床硬化面は小千谷市内においては初の検出例【市民学芸員体験講座】第26回

市民学芸員
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使用する道具

調査の準備

床硬化面は小千谷市内においては初の検出例【市民学芸員体験講座】第26回

市民学芸員
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調査の準備

調査の様子

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調査の様子

使った道具はきれいに洗います

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市民学芸員
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使った道具はきれいに洗います

鋤簾(ジョレン)を使い平らにした様子

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鋤簾(ジョレン)を使い平らにした様子

竪穴住居の床面出し作業

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竪穴住居の床面出し作業

【調査成果】

●遺構 竪穴住居:三基確認できた。うちニ基については隅丸長方形で重複関係が認められる。またもう一基は、柄鏡状を呈するもので、生活時の硬化した床面を確認することができた。床硬化面は小千谷市内においては初の検出例となる。また南西隅には周溝が認められる。 土坑:七基確認できた。うち三基については埋甕状の土器埋設が認められる。いずれも墓坑と考える。 柱穴:複数基確認できた。屋外・屋内に関わらず、複数基の建物、列状の施設の可能性が考えられる。完掘・平面図記録後に柱間間隔等から復元する必要がある。 いずれも遺構についても、検出状況を白線にて明示し保存を行った。後日、本発掘調査にて遺構の正確等を土層断面にて精査を行うこととしたい。

遺構部分に白く印を付けドローンで撮影

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遺構部分に白く印を付けドローンで撮影

●遺物 土器:上山田・天神山式、新保・新崎式土器の口縁部片が出土した。遺構との対応関係は判然としないが、土器表面の風化が少ないことから比較的原位置に近いものと考える。このため付近の遺構は北陸系の影響が強いものと考える。 石器:打製石斧および製作時に発生する剥片類が出土した。このほか、磨石類と石皿が複数点出土した。さらに先端部を折損した磨製石斧が一点出土した。石材として、磨製石斧が糸魚川にて採集できる蛇紋石であることを除けば、いずれも信濃川周辺で採集できる在地系石材と言える。 石器の出土傾向から考察する当時の生活について、管見ながら調理具を主体として、加工具を製作および調整する遺跡の性格が推定できる。 調理具は、堅果類の粉砕および成形・焼成による調理が推定でき、動物性タンパク質を調理する痕跡は未見である。 加工具は、打製石斧の製作が主として行われているようだが、石材表皮を伴う剥片が付近で認められないことから、河川において荒割成形した大形剥片を集落にて整形する様子が想定できる。 また磨製石斧については、同時期の類例に認められれるように、先端部を折損した基部片を収集し、刃部再生を行うことが考えられる。このため、当該資料と類似したものが、付近から出土する可能性が大いに想定できる。

出土した磨製石斧

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出土した磨製石斧

以上のように、調査の所見を得ることができた。今後、本発掘調査にて、この所見を確認・再考しながら調査を行うこととしたい。 文:小千谷市学芸員白井雅明

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