大明神遺跡発掘調査記録 chapter17≪遺構断面実測/2025年7月11日≫
だいみょうじんいせきはっくつちょうさ ちゃぷたー17 いこうだんめんじっそく 2025ねん7がつ11にち遺構の断面の記録は手実測による方法で記録されることが多いです。これは実測作業をデジタル化するよりも、手実測の方が安価で簡単に記録を行うことが出来るからです。まず使う機材が、紙と鉛筆、水糸・メジャーで済むことが材料費の削減につながっています。
【手で遺構の断面を記録する】
このように一人の人間で記録できることも安価に抑えることができる要因です。実測の方法は、横に水平な水糸を張り、すぐ背後へ長いメジャーを張ります。こうすることで横軸の長さを規定することができます。次に縦軸をもう一つのメジャーで縦方向に測ることで、方眼紙の目盛のように計測できます。計測時には、測点に竹串のような小さな棒を補助点として打ち、目盛を図り、点を方眼紙に記録して、線をつなぎながら描画していきます。
【手で遺構の断面を記録する】
さらに手で実測する一番の利点は、コツさえ覚えてしまえば、測量やデジタル関係の特別な技能をもっていなくても、誰でも簡単に記録することです。現地で雇用する作業員さんは、老若男女さまざまな人達がいますが、簡単な決まり事を覚えてしまえば、すぐにこの実測を行うことが出来るようになります。
文:小千谷市学芸員 白井雅明