第23回 発掘調査演習④ 朝日山古戦場 【市民学芸員体験講座】
だいにじゅうさんかい はっくつちょうさえんしゅう4 あさひやまこせんじょう しみんがくげいいんたいけんこうざ「学芸員の仕事は、実に様々。資料の収集、保管、展示をして、さらに講演まで!」 「そんな学芸員の仕事を気軽に体験し、小千谷のまだ見ぬ魅力を一緒に発見しましょう!」 と、そんなことで始まった【市民学芸員体験講座】も2年目に突入。 活動報告や参加者の感想などをご紹介します。
朝日山古戦場~昨年の調査から発見できた戦いの最前線~
日時:2025年5月11日(日) 10:00〜15:30 場所:朝日山戊辰戦争遺跡群 浦山陣地 2025年度最初の市民学芸員体験講座。 お久しぶりです。 まずはいつもの通りラジオ体操。今日は関西弁バージョンにしました。
調査場所は駐車場から歩いて10分ほどの断崖絶壁!?
対岸からこの崖面に撃たれて刺さった銃弾は、150年の間に雨や雪で多くが流れ落ちてしまっています。今回の調査は今崖面に残っている銃弾のレスキューでもあります。 この崖面のすぐ近くが榎峠になっており、榎峠を突破されると長岡城へと進軍されてしまうため、この場所では両軍の銃撃戦が激化しました。その撃ち合いなんと10日間。そのため多くの銃弾が刺さっていると思われます。 崖面に這いつくばったり時々滑りながらなんとか1人が金属探知機、1人が両刃鎌を持って2人1組で調査を進めました。
すでに流れ落ちてしまいどの方向から撃ったか分からなくなっている銃弾と、当時のまま刺さっている銃弾の区別を白井学芸員に教わりつつ、みなさん各自判別しながら銃弾を見つけていきます。 崖の上は会水城跡に続く尾根になっており、そこを目指して登頂ルートを探しながら時々滑り落ちながら調査しながら必死に登りました。
なんとかみんなケガなく尾根に辿り着き、会水城跡を通り、回り道をしながら下山しました。 結果、銃弾だけでも39発も発見できました。ホントカ。に持って帰りすぐに水で優しく丁寧に洗いました。
以下感想。 個人的に、この崖面を登るのは、(下見など含め)今年度4回目です。はじめは正直、またここ登るのかぁ...と思いましたが... 楽しそうにどんどん銃弾を発見してがんばって登って行くみなさんと一緒にいると、全く苦ではありませんでした😊 最後は適度に汗をかき、清々しい5月のひと時でした。 見つかった銃弾を見ても、径の大きさや長さ、形がいろいろあって、規定の物を揃えるほど余裕がなかったのか、なんでも良いから鋳直して、とにかくたくさんの弾を撃つことに重点を置いていたのか、そんな当時の状況を少し想像することができて、改めて調査の楽しさを体感しました。 が、今まで発見された銃弾より遥かに多くの弾が撃ち込まれていると考えると恐ろしくもあります。まさにこの地に、自分の大切な何かを守るために戦った人たちがいたのだなと実感します。 (報告:市民学芸員M)