力強い前進を感じました!【市民学芸員体験講座】第23回
ちからづよいぜんしんをかんじました しみんがくげいいんたいけんこうざ だい23かい「学芸員の仕事は、実に様々。資料の収集、保管、展示をして、さらに講演まで!」 「そんな学芸員の仕事を気軽に体験し、小千谷のまだ見ぬ魅力を一緒に発見しましょう!」 と、そんなことで始まった【市民学芸員体験講座】も2年目に突入。 活動報告や参加者の感想などをご紹介します。 第23回は「発掘調査演習④ 朝日山古戦場~昨年の調査から発見できた戦いの最前線~」 (2025年5月11日実施)
【報告:小千谷市学芸員 白井雅明】 今日は遺跡調査お疲れ様でした! 急斜面での立ち回りにも関わらず、ケガなく無事に調査を終えることができ、皆さんの足腰の強さに心より感謝いたします!! 劣悪な調査環境にも関わらず、皆さん楽しそうにどんどん高所へ進んでいく姿に、小千谷の歴史研究における限りなく高みに登る力強い前進を感じました! あまりにも充実した調査でしたので、参加していない方、もし宜しければ、次の機会があれば是非ご参加下さい! 参加された方は、一度記憶を消してから是非ご参加下さい笑
【出土遺物の内容】
4時間程度の調査により、 銃弾39点 四斤砲(底部片)1点 霰弾弾子2点 ヤスリ状鉄製品1点 が出土しました。 銃弾は、 急斜面部の崖に挿さるものが15点程度、 他は崩落土に含まれる原位置不明のものです。 四斤砲の底部は、小千谷での初の出土例になります。
【出土遺物の考察】
銃弾の種類は、およそ5種が認められます。 エンフィールド銃のプラグ弾、プリチェット弾、さらにそれぞれ長径が大きいもの小さいものと複数種があるようです。 他に、幕末の早い段階で輸入されたミニエー銃の銃弾が見られます。 このため調査前に仮説とした、新政府軍における銃器の種類の多さ・不揃いについて、支持する結果となりました。 今後、さらに長径や銃弾の先端形状等細かく計測・分析し、細分を図ることでより、具体的に新政府軍の銃器の分類を行うことができます。