暮らしの道具はどこから。【2024-常設展示 古代~中世】
くらしのどうぐはどこから 2024 じょうせつてんじ こだいからちゅうせい平安時代から戦国時代くらいにかけて使われた食器の多くは「土器」でした。土器は大きく分けて、自分で作れるものと自分で作れないものがあります。 自分で作れる「土師器」は身近な土を使って砂を混ぜて、手でこねて、指でなでたり、木で叩いたりして、成形して、焚き火で600度くらいの温度で焼いた土器です。誰でも作れる方法で日常的な食器をみんなで作って、壊れたらまた作れば良いと気軽に使っていたようです。 一方自分で作れない「須恵器」は、特定の窯で職人が作ったものです。例えば小千谷でよく見つけられる【珠洲焼】という須恵器があります。これは今から700年前くらいによく使われた須恵器で現在の能登半島の窯で1100度くらいの温度で作られた土器です。どうして「そんなに遠くから?」と思うでしょうが、実は小千谷は信濃川から海までの最短距離であり、海に出て船を使った直線距離にして200kmととても近いことがわかります。このため一見山しかない小千谷に海に関する交流品がたくさんあるのです。